不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

昔からあるかのようにぶら下がっていた

2025/05/01

数年前の冬、高校へ行くためにチャリをすっ飛ばしてた。

自宅から高校へ行くまでの道は2つあって1つは信号の多い大通り(ただし道は終始平面)もう1つは坂が多い人通りの少ない路地だった。
坂が多い道、一見何のメリットも無いように見えるが何故かこっちの道を通ると5分ほど早く学校につくという不思議。(信号が無かったからかも)
まあ自分は時間に余裕を持って高校に行っていたので坂道を使うことは基本無かった。

しかし、その日は朝からトイレに篭っていて家を出るのがいつもより10分遅くなってしまった。
止むを得ず坂道を使うことに。不気味だったので前だけを見てチャリを漕いでた。

あと少しで路地を抜けるかという時にまたもや痛恨のミス。
左ポケットに入れてた財布が無いことに気づき、慌てて戻る俺。
財布は、すぐ見つかった。
バックして30mくらいのところに茂っている林の前に落ちてたからだ。

そして財布を拾って顔を上げたその時、俺は目の前の林にあるものを見てしまった。
それは、俺が不気味だからと見ないで視界の端にいれていただけのもの。サンドバッグか手作りブランコかと思っていたもの。
入学式で着るような正装をした幼稚園児の首吊り死体がそこの木にはぶら下がっていた。

冷たい風が吹く度にざわめく木々と共に小刻みにゆらゆら揺れる手足。
それはまるで昔からそこにあるかのように馴染んでいた。
その雰囲気に腰を抜かした俺。動揺して警察に通報するといった判断はできずに急いでその場を離れた。

学校でも怖くて誰にも話さず、あの道は二度と通らずで結局有耶無耶に終わってしまった。
ただ、あれは未だに新聞やテレビを見ても報道されたような痕跡が無い。
実はもう見つけられていて親族が報道を拒否しているのかもしれない。

しかし、俺はあの死体は今でもあの木にぶら下がっているのではないかと思ってしまう。
それくらい自然に馴染んでいた首吊り死体は未だにトラウマである。

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 東京喰種トーキョーグール:re
  • 【ページ数が多いビッグボリューム版!】「なにもできないのは もういやなんだ」 ‘人類総喰種化’が進む東京。「毒」の根源を絶つために、〔CCG〕と‘喰種’は力を結集して、カネキとア...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • 怪談のシーハナ聞かせてよ。8
  • 神主でもあるお笑いタレント・狩野英孝が司会を務める怪談番組第8章。多彩な語り手たちの恐怖体験や怪談に加え、「怪談社」メンバーによる専門的な解説も収める。「このへんで本気で怪談...
  • 2018年 / 狩野英孝 高田のぞみ せきぐちあいみ

怖い作品

怖いキーワード