不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

とあるテナントビルの前

2019/07/02

バイト先の知り合いが霊感ある人だった。
シフトが同じで、仕事明けにいつも一緒に帰ってたんだけど、
いつもあるテナントビルの前を通る度に嫌がってた。
なんでも、そこのビルの前に、
数人の霊が佇んでるのが分かるとか。
俺は霊感ないから分からないけど、聞いたら、
幽霊って、別に透明だったり足がなかったりしないらしい。
そこにいる霊は普通の男女数人で、
それぞれ別な方向を向いて無言で立ってるとか。
で、ある時に一緒に帰ってて、
そのビルの前でいきなり立ち止まって上をジッと見上げだした。
「何?」
って聞くと、そこにいつも居る霊がみんな上を見上げてるらしい。
で、しばらく二人で上見てたら、
そこの真上の屋上に誰か人陰がみえるの。
そいつが
「おーい!」
とか声かけたら、なんか制服着た学生が逃げて行った。
「あれ多分、自殺するとこだったんだよ!」
ってそいつは言ってて、それってヤだなと俺は思った。
「ビルの屋上なんて、カギかけて管理してるだろうに、なんで学生が入れるんだろうね?」
って話してたら、
「下に居るあいつらが呼ぶから」
って笑って言ってた。
それからしばらくシフトが変わったこともあって、
そいつとは一緒に帰ることもなくなった。
2年ほどして、俺は既にバイトを辞めてて、
久しぶりにそのバイト先に遊びに行った。
そしたら、その友達がそのビルの屋上から飛び降り自殺したって聞かされた。
多分、今はあの下に居るのかも。

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 変な絵(コミック)
  • 【シリーズ累計160万部突破! 『変な家』の著者・雨穴の最高傑作を完全コミカライズ、新章スタート!】高校の美術教師・三浦義春がK山の山中で殺害された。現場には、三浦が最期に描いた...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • 怪奇蒐集者 安曇潤平
  • 「怪談」の原点に徹底的にこだわった実話怪談トークシリーズ第3弾「安曇潤平」編。この世の怪異を追い求め、それを紙面に残すことを生業とする怪談作家・安曇潤平。迷い込んだ日本家屋で...
  • 2014年 / 安曇潤平 蜃気楼龍玉

怖い作品

怖いキーワード