不思議で怖い話

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中古ビルの内装工事

2019/06/26

子供のころのこと。
叔父が中古のビルを買った。
内装工事をしていてその様子を見に行くとかで、
自分も連れて行ってもらった。
ビルと言っても小さいもので、築20年はたってそうなボロ。
大がかりなリフォームをするらしくて、
自分たちが行った時は、
結構な人数の職人さん?技術者さん?が忙しそうに働いてた。
面白いんで、入口近くの邪魔にならないところでしばらく見てた。
そしたら、廊下の壁際で電気設備をいじっていた人が、
「あれ?ここに変な隙間がある」
って叫んだ。
職人さんたちがわらわら集まってきて、
「本当だ、何だこれ?」
とか言って、確認のために壁の所にちょっと穴を開けた。
自分も見せてもらったけど、隙間っていうより、
壁が2重になっている感じ。
で、結局壁全体をはがしてみることになった。
はがすのに時間がかかったけど、
叔父も連れの人も自分も興味深々だったのでずっと見てた。
予想通り壁が2重になっていた。
廊下全部じゃなくて、その一部、180センチくらいの部分。
隙間の奥行きは40センチくらい。
換気用の穴もない、完全な密閉空間だった。
棚とかも何もなかったけど、床に何か置いてあって、見てみたら、
すごい小さいテーブルみたいな物と、その上に茶碗と箸、湯のみ。
あと、何かいっぱい書かれている紙切れ数枚。
職人さんたちは
「物入れにしてたのを塞いだんだろ」
と納得して、それでおしまいになった。
で、若い職人さんが
「その中のもん、片づけろ」
と命令されて、
「はい」
って言って茶碗を持ったんだけど、
そのとたんに「うわっ」と言って茶碗投げ出して、
「…柔らかい!」
ってつぶやいた。
親方っぽい人に怒られてたけど、二―チャン青ざめて、
「だって、この茶碗の中の飯粒、まだ柔らかいんですよ!
さっき食べたばかりみたいに…」
って言ってた。
なんかあとはよく覚えていない。
家に帰ってから、母親が
「工事現場なんて危ない所に子供を連れて行くなんて!」
と叔父に怒りまくって修羅場になって、
そっちのほうが怖かった。

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