不思議で怖い話

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天ヶ瀬ライン

2019/04/30

昔の話、無駄に長いです。
琵琶湖から流れ出る湖水が
京都大阪へと続いているダムもあるでかい川沿いに、
天ヶ瀬ラインという山道がある。
急カーブが多くて走り屋なんかがよく現れるので、
当然事故も定期的にあるし、ダムで人が死んだりしてるが、
恐怖や心霊ではなく走り屋スポットの道として有名。
当時原付免許取り立てのごく普通のjkだった私は、
色んな所に行きたくて遠出してた。
で、色々あって、
深夜2時頃にその道を原付で一人で帰ることになった。
真夏だったし、最初は
「ヨユーw虫w口入る虫www」
とか言いながらテンション高かったんだけど、
すぐに民家も皆無、外灯も皆無、通行車両も皆無、
バックミラー真っ暗、てか真っ暗、という状況に、
うら若き乙女の私はビビり上がってマジ泣いてしまった。
それでしばらく待って、来た車を止めて、
「怖いので瀬田まで後ろついていっていいですかああああああ(;Д;)」
とお願いして、
快くOKしてくれたカップルさんの車の後ろを付いて行ける事になった。
ゆっくり走ってくれて、涙目でピッタリついてった。
しばらく半分も進んで橋も越えた辺りになると段々余裕が出て来て、
あのにーちゃん、彼女怖がらせようと思ったんだろうなあ…悪かったなあ…
なんて思ってると、カーブを抜けた先で突然車の灯りが見えなくなった。
あれ…置いてかれた…?と思っても、
川沿いにへばり付くように
クネクネと続く道の先に灯りは全く無く真っ暗。
急カーブで見えないだけだ!
出っ張ったところに来たら灯りが見えるはず!
と思っても見えない。
もうジワジワ怖くなって来て、また泣き出しながら、
「電気消して路肩に止まったんだろ!イチャイチャしてるんだろ!ばか!
何だよ!!付いてっていいって言ったじゃん!!酷いわああああ!!」
と、泣きながら叫びながら走り続けた。
段々と道がキレイになっていく。
真っ暗ではなくなって、そろそろ出口。
虫のたかる自販機発見。
文明の灯りがもうオアシスに見えてきた。
原付を止めて、ガッチガチで運転してた身体の力の抜いてほっとしました。
あーー…怖かった…と思って飲み物買って、
携帯いじりながらゆっくり飲んでた。
しばらくすると、車が天ヶ瀬ラインから来て、側へ止まった。
あれ、さっきのカップルさん達、
やっぱり止まってイチャイチャしてたのか?
そしてガチャッと降りて来た彼氏が開口一番、
「オイ君なんやね!いつ抜いてん!」
怒ってる。
突然で慌てつつ、
「いや、抜いてないですよ!!どっかに止まったはったんですよね?!
灯りが見えなくなって、置いていかれたと思いましたよ!!」
と主張。
「止まっとらんよ!!
後ろからヘッドライトが見えなくなったから、待っとってあげたんやぞ!!」
話が食い違ってる。
私は40~60kでカッ飛ばしてたし、
ここへ着いて5分と経っていなかった。
もしかして私を騙そうとしてるのかと思ったけど、
彼氏はマジギレ気味だったので違うと思う。
そもそも一本道だし、バイクはライトが消せないから、
抜いて気付かれないなんてあり得ない。
じゃあ何なんだったんでしょうか…
彼女が良い人で、
ちょっと口論になりましたが場を取り繕って頂いて、
自販機奢らせてもらってお礼言って、見送りました。
でも未だに釈然としません。
彼らは突然消えて、
一体どこを走っていたんだろうと思います。
あれからバイクだろうと車だろうと、
天ヶ瀬ラインは二度と通ってませんし通りたくない。
(__)

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