不思議で怖い話

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目の端

2019/04/29

目の端をさ、なにかがチラチラとすることってあるよね。
なんだかよくわからないんだけど。
川崎の私鉄の下り方面のホーム、
降りる駅の階段が後の方だから、
そっちの後の方のベンチに座っていたときのこと。
珍しく遅くなって夜11時頃になってしまっていた。
電車がくるまで5分くらいかなあ、
とか思いながら背をまるめて地面を見ていた。
すると、革靴のくるぶしから先、
灰色のズボンのすそが目の端に見えた。
なぜかちょっと前の黄色い線のあたりを
行ったり来たりしていた。
ゆっくりめに行ったり来たり。
何か迷っているように行ったり来たり。
ふっと顔をあげてみると、誰もいない。
革靴もない。
あれっと思ったけど、
疲れてたから見間違いと思った。
また背をまるめて地面を見ていると、
また確かに靴がチラっと見えた。
ゆっくりと左から右へ。
えっと思って、
また顔を上げるても誰もいない。
一瞬、背筋が凍り付いた。
すぐに立ち上がって先頭車両のあたりのホームまで行って、
立ったまま電車を待った。
たぶん、怖い顔をしていたと思う。
電車がきて下を向いたまま乗り込んだ。
あの靴は何を迷っていたんだろうか。
決心がついたら立ち止まるんだろうか。
俺はそれがとても怖い。
立ち止まったらどうするんだろう。
まさか線路の方を向いて電車がきたら・・・
俺は本当にそれが怖い。
それとも事はすでに済んでしまっているんだろうか。

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