不思議で怖い話

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テントの持ち主

2019/03/25

俺が友達と一緒に、
キャンプをしていた時の話である。
キャンプと言っても、
小さいテントを持って、
近所の山で寝るだけの
遊びの度合いが強いものだ。
簡潔に言うと、
そのキャンプ自体は何事も無く終わった。
途中、ランプが消えてしまい
割とパニックになったりしたが
月が出ていて暗闇に眼が慣れれば、
意外と外がよく見え
その景色を堪能したりした。
今でもその時の景色を覚えてるし、
友達と話した内容は覚えている。
問題は家に帰ってからだった。
そのキャンプ体験で、
キャンプが気に入ってしまった俺は
友達からテントを借りて、家に帰った。
家出したくなった時、
便利だとも思っていた。
だが小さいとはいえ、テントは嵩張る。
当然親にばれた。
そこまではよくある話だ。
テントを誰から借りたの、と訪ねられ
友達の名前を答えた俺は、
次の瞬間浮かべた親の顔が未だに忘れられない。
「誰、その子?」
それ以来、
そのテントの持ち主の事を知っている、
という人にあった事が無い。
当時は、半狂乱の状態だったが
今ではきっと脳内友達でも居たんだろうと思いこむ事にしている。
でも未だ覚えている。
友達との会話。
友達の表情。
あいつは、誰だったんだ?

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