不思議で怖い話

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祖母が私を呼んでいる

2018/08/04

今から3年くらい前に体験した奇妙な出来ごとをお話します。良くテレビの心霊体験などを見ても「ほんとうかなぁ」「やらせじゃない?」などと思っていたものです。
それまで、一度も霊体験などなく、どちらかと言うと、霊感などには全く疎い私でした。
でも、それは突然やって来ました。いつものように、自室に入り、寝ようと思っていた時の事です。夫は睡眠時間が違うため、私一人の寝室です。
もう何年も使い続けている私だけの部屋です。でも、その日はいつもと少し違っていました。
何と説明して良いかわかりませんが、誰かがいるような、重い空気とでも言いましょうか・・・
奇妙な空気が漂っていました。気のせいか、なかなか寝付けませんでしたが、それでもいつしか眠りに落ちた頃、
いきなり金縛りにあったのです。どんなにもがいても叫んでも、身動き出来ませんでした。誰かが私の上に乗っています。覆いかぶさって物凄い力で私を抑えつけています。どんなに叫んでも呪縛は解けず必死に抗いました。
するとしばらくして、スーッと私の上に乗っかっていた人が遠ざかって行ったのです。私の目は開いていました。
紛れもなく、祖母の顔でした。母方の祖母です。私を物凄く可愛がってくれていた祖母でした。もう何十年も前に亡くなり、実家が遠いこともあって、なかなかお墓詣りにも行っておりませんでした。
「おばぁちゃんが私を呼んでいる」「おばぁちゃんが私に会いたがっている」「だから私に会いに来たんだ」と思うと、
涙が止まりませんでした。怖いという感情よりも、不義理な自分が悲しく情けなく「おばぁちゃん、すぐに会いに行くから待っていて」と心の中で
謝りながら、涙が溢れました。それから程なくして、都合をつけ実家に帰りました。一日では行って来れない遠方です。
実家の母も、また他県から嫁いで来た身でした。起った出来事を話し、姉と一緒にお墓詣りに行って驚きました。
何とお墓が荒れて、花も枯れ、石だんも壊れ、見るも無残な寂しさを漂わせていたのです。
姉も年老いた母の介護で、お墓詣りに来れず、それを知っていた祖母が私を寄越したのです。
祖母の子供たちも皆、ほとんどが亡くなり、お墓の守りをする人が絶えて、祖母も寂しかったのでしょう。この時、初めて霊現象という言葉を信じるようになりました。
潜在意識の中にあることが、金縛りにあった時に呼び起こされるのだと言われていますが、その通りかも知れなくても、
私は、私の前に現れてくれた祖母に「ありがとう」「ごめんなさい」と言いたいのです。それからは、折に触れ祖母のお墓詣りに行っています。ご先祖様に感謝と心を込めてのお参りは、残された子孫の勤めと思い、
疎かにしてはいけない「供養」なのです。
それ以来、祖母が私に覆い被さる事態は起きていません。

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