井戸の中
2019/04/18
私がまだ小学生の頃。正月に広島にある祖父の家に行きました。そこで私は熱を出して寝込んでしまったのです。和室の真ん中に布団を敷いてもらって、うつらうつら。目が覚めると、夕方でした。隣の部屋に通じる襖に、冬の淡い日差しが薄赤く映えています。と、その襖がするすると開…
2019/04/18
私がまだ小学生の頃。正月に広島にある祖父の家に行きました。そこで私は熱を出して寝込んでしまったのです。和室の真ん中に布団を敷いてもらって、うつらうつら。目が覚めると、夕方でした。隣の部屋に通じる襖に、冬の淡い日差しが薄赤く映えています。と、その襖がするすると開…
2019/03/22
法事で実家に帰った時、叔父と二人で飲んでいたら、この家にも昔は変な習慣があったんだよって、酔っ払いながら教えてくれた。それと関係あるのかわかりませんが、うちの家系は祖母が言うには、領主様から一定の地域の生殺与奪の権利が与えられてる家だったみたいです。叔父が…
2019/03/22
私が生まれる前の話なので、直接見聞きしたことではなく、その点では私の想像で補ってしまう分もあることを先に申しておきます。それから地名、人名等は仮名としました。もったいぶった始め方ですが、この話の終わりには家の戸口に影が立つこともあるかも知れません・・・…
2019/03/16
今年小学校に入った息子。3歳の時、交差点で急に道路へ飛び出しそうになって青ざめたことがあった。「ネーネがね、おいでってしてたの」道路に飛び出したらダメだと諭している時、息子がこう言った。道路の向こうで、お姉さんがにこにこしながらこっちへおいでって話しかけていた…
2019/03/14
彼女と一緒のときに、見たことない番号からかかって来たのね。なんか間違い電話かと思って無視してたんだけど、彼女が「私の前じゃ出られない番号なわけ」とか言って、なんか浮気を疑ってしつこいから、仕方なく出たわけ。そしたら、いわゆる架空請求詐欺の電話…orz …
2019/03/08
工房の頃の話をひとつ高校の通学路の途中に、平屋の廃屋があるある昼下がり、友人(AとB)と一緒に忍び込んだことがあるしかし、結局窓は板で塞がれていた上に庭にも大した物はないさて、帰ろうかと思った時、庭の端に井戸があるのに気付いた折角だから写真でも…
2019/03/07
幽霊屋敷みたいな古民家を取り壊すときに、いろいろあった。いろいろは、「プププ、またそのパターンかwww」みたいな、怪談話見てる人なら一笑にふすようなことなので割愛する。結局最後までトラブル多発の元凶、鬼門になったのは古井戸。会社で現場組で「ああ…
2019/03/05
当時小学生だった俺は、夏休みになると田舎のばあちゃんのところに遊びに行っていた。ばあちゃんの家の側にはそれほど有名ではない城があって、夜になると俺や兄貴はよく肝試しに行っていた。肝試しのコースは、家から出て城に行き、正門を通って城の中庭にある井戸まで行き、裏門を通って家まで帰…
2019/02/28
昔、バイクでツーリングしてたときの話。田舎のほうに出かけるのが好きでその日も林道を走っていました。そして、その林道を抜けると目の前に小さな集落が現れました。村人と思われる人もいて、農作業や家事をしている様子でした。気にもせず、その集落を横切る細い道をバイクで通…
2019/02/25
母親に聞いた話。オレが赤ん坊の頃、家は仕事の関係で父親が不在気味の家庭だった。オレと母親だけで留守番することが多かったのだが夜に母親がオレを寝かしつけて風呂に入ろうと傍を離れると火が点いたように泣き出したらしい。尋常ではない泣き方に、何事かと風呂を飛び出て…
2019/02/13
押入れ火事学校恐怖金縛り殺人自転車体験布団霊感井戸寒気鳥肌危険
中3の時に経験した実体験(今度は夢でなくね)まずその時に住んでた家には色々と逸話があって、井戸の上に家を立てたから水神が怒っているだの、昔明治時代頃に家の合った場所で殺人事件があっただの言われてた。その逸話のせいなのかなんなのかは知らないけどその土地に住んでる人間には…
2019/01/28
北大阪のM市に住む大塚さんの話である。大塚さんは、四、五歳くらいになるまでよく、母親に連れられて今は人手に渡ってしまっている“おばあちゃんのお家”に行っていた。その“おばあちゃんのお家”に関する記憶で、大塚さんに強く残っているのはどういうわけか次のようなものである…
2019/01/27
小学生の頃、田舎に住んでいた時の話。その村には鎌爺という、有名な爺さんがいた。その爺さんは身内の人が面倒を見ているらしいが痴呆症らしく、いつも同じ道端に座っていてボーとしている人だった。そしていつも手には何故か草刈り用の鎌を持っていた。そのせいでみんなから鎌爺…