不思議で怖い話

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闇の中の看護婦

2021/12/19

椎間板ヘルニアで入院してるんだけど、一週間前の話。

俺が入院してる病院は、就寝時間が21時なんだよ。でもそんな時間から寝れるわけもなく、その日も布団の中で携帯いじったり、考え事したりして眠くなるの待ってた。

22時30分頃に看護婦さんが見回りに来た、次の見回りまでに帰ってくればいいかと思い、タバコを持って喫煙室に行くことにした。ちょっと前まで喫煙室は、各階に一ヶ所ずつあったらしいが喫煙者の減少と共に、撤去されて1階の正面玄関の横に1つだけあるだけだった。

俺は、腰の痛みと足のしびれを我慢してエレベーターで1階に降りて喫煙室を目指した。薄暗い病院の廊下を、ペタッペタッとスリッパを鳴らしながら歩き喫煙室についた。イスに座ってタバコに火をつけ、「フゥーッ」と溜め息まじりに煙を吐いた。

何気無しに入り口の方をみると、怒った顔で看護婦さんが立ってた。その怒った顔をみて「ヤベッ」と思い( いなくなった俺を探しに来たと思った )時計に目を向けてから、「もうこんな時間でしたか、すいません」と言いながら視線を戻したら、もういなくなってた。

エッ!?と思い、入り口から顔を出してキョロキョロと辺りをみたけど誰もいなかった。
「まさか幽霊」
なんか寒気がしたので病室に帰る事にした、足早にエレベーターの前まで来てボタンを押した。

さっきの事もあったのでちょっとビビってた俺は、なかなか降りてこないエレベーターにイライラしながら横をみると医師や看護婦、業者等が使うエレベーターが目に入った。

俺はそのエレベーターに乗って、俺の病室がある4階のボタンを押した。エレベーターが動きだし、いつもより早く扉が開いた。
もう着いたの?そう思いながら降りようとして前をみると、真っ暗闇、地下1階だった。

4階を押したのになぜ地下1階なんだ?
嫌な感じがして開いたままの扉を閉じようと、閉のボタンを押そうとした時、闇の中からさっきの看護婦さんが走ってきた。ターミネーター2のT-1000のような走り方で「アハハハハハハッ」と笑いながら。

俺はビビりまくってボタンを何回も連続で押した、扉が閉まるまであと少し、あと10cmというところで、隙間からボロボロの腕がニューッと出てきた。

エレベーターの扉になんか物とかが挟まってしまうと、扉はまた開いてしまうので、もう駄目だッと覚悟をきめていたら、そのボロボロの腕を無視するように扉がしまった。

扉はしまってるけど腕はそこにある。扉から腕が生えているみたいだった。エレベーターが上がりはじめていくにしたがって、だんだん腕は下がっていって笑い声と共に床に消えていった。

俺は下がっていく腕を、目で追っていき視線をしたに向けていたが、自分の足元に小さい水溜まりがあるのに気付いた。おしっこ漏らしていましたorz

4階について看護婦さんに「おしっこ漏らしてしまいました、すいません!!」と言ったときの看護婦さんの苦笑いが忘れられません。俺は椎間板ヘルニアになってから排泄障害(飛び出した軟骨が膀胱の神経にも影響を与えていたらしく、尿もれ、残尿感等)があった事を看護婦さんも知っていたのでなにも言わず掃除してくれました。本当の事を言っても、おしっこ漏らした言い訳にしか聞こえないと思い、その事は黙っていました。それ以来、就寝時間が過ぎてからの喫煙はしないし、エレベーターも一般用しか使ってません。初めてみた幽霊も洒落にならなかったけどおしっこ漏らしたのも洒落になりませんでした。

長文すいませんでした。

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