不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

紐を引く爺さん

2019/07/01

小学生のときに見たんで、
思い違いかもしれないけど、謎だった体験。
家族と出かけた帰り、確か夜の9時ごろだったと思うけど、
駅のホームで電車を待っていた。
ホームには他にもパラパラ人がいて、
少し離れたところに、子供みたいに背が低くて、
でも顔は明らかに爺さんの人がしゃがみこんでいた。
その人がなんか気になってチラチラ見ていたら、
急に手を前に伸ばして、クイックイッと紐をたぐり寄せるような動作をした。
それを何度か繰り返しているので、
不思議に思って見えない紐?の先のほうを見てみたら、
線路を越えた向こう側のホームに、女の人が立っていて、
爺さんがクイックイッをやるたびに体が揺れているようで、
じりじりと前に進んでいる。
そのとき、その女の人がいる側のホームに電車が入ってきた。
爺さんは大きく紐を引き、女の人がまるで釣られるように、
スタタタッとホームの際に向かって歩き出した。
自分はびっくりして悲鳴を挙げた。
周りの人が驚いて一斉にこっちを見た。
次に向こう側のホームでたくさんの悲鳴があがって、
電車が急停車した。
父親が野次馬をして見に行った報告によると、
「女の人が電車に接触して怪我をした。
ひどい血が流れていたけど、意識はあるようなので、
多分命に別状はないんじゃないか」
とのことだった。
「飛び込み自殺をしようとして、すんでのところで思いとどまったのだろうね」
と・・・。
気付いたときには、爺さんの姿はなかった。
他の家族は、爺さんのことは見ていないらしい。
姉も
「そんな爺さんがいたら、アタシだって気になったはず。
でも、いなかったよそんな人」
と言っていたので、もしかしたら、見間違いなのかもしれない。
でもあれ以後、電車に乗るたびに、ホームで爺さんの姿を探してしまう。
反対側ホームの真正面に、爺さんがいたらどうしようとか思ってしまう。

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 変な絵(コミック)
  • 【シリーズ累計120万部突破! 『変な家』の著者・雨穴の最高傑作を完全コミカライズ!】今野優太が保育園で描いた母の日のプレゼント用の絵。そこには、微笑む直美と優太、そして二人の住...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • 放課後の怪談 3
  • 2012年 / 佐藤さくら 小柳こずえ 黒田光彦

怖い作品

怖いキーワード