不思議で怖い話

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予知電話

2019/03/13

深夜(固定)電話の音で目が覚めた。
でも眠気のせいか体が動かず、
すぐそばにある電話に出られない。
そのうち留守電に切り替わり、
録音している友人A子の声が聞えてきた。
「お父さんが交通事故を起こして
即死したって連絡があったの。
でも実家は遠いし、こんな夜中に行けない。
海釣りに行く途中だったらしくて、
一緒にいた仲間も二人死んだって。
ねえ、B子!わたしどうしたらいい?
とても眠れないよ」
ああ、大変だ、A子が大変だ、
受話器を取らなきゃ・・
と思うんだけど、
私はそのまま寝てしまったらしい。
朝になってからあわてて留守電を再生してみた。
・・けど再生しようにも
一件のメッセージも入っていない。
でもゆうべ確かに・・
あんなにハッキリ聞いたのに?と不思議に思って
すぐにA子に電話して確認してみた。
おはよー!
と元気に電話に出てきた彼女に、
私は深夜に電話したかどうか聞いてみた。
「え?してないけど、なに?」
「お父さんがどうしたとかって電話、してない?」
A子は電話なんかしてない、
と明るい声で言う。
ああ良かった夢だったんだと安心して
私は受話器を下ろした。
それから二日後の深夜、電話がなった。
今度はちゃんと受話器をとった。
A子からだった。
「お父さんが交通事故を起こして・・・」
二日前のセリフを同じことを言った。
海釣りの仲間と一緒に出かけたお父さんが即死した。
その仲間も亡くなってしまった、と。
あれからもう何年も経つんだけど、
A子にはまだその話をしていません。
自分でも何がなんだかわからないので、
うまく説明する自信がないのです。
あれは予知夢だったのでしょうか。
妙な電話を聞いた翌日にA子に話していたら、
事故は防げたんでしょうか。

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