不思議で怖い話

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さむい

2019/01/30

中学生のころ、
Aという同級生の家でよく遊んでいた。
彼の家は町外れあり、
海の崖っぷちのような所に建っていて
両親も仕事柄居ないことが多く
ガキが騒ぐには絶好の場所だったからだ。
12月の試験休みにその家で、
当時学校で流行っていた
コックリさんをやることになった。
ちなみにその方法だが、
丸い木製のテーブルに五十音、はい・いいえ、
0~9までの数字を書いた紙をならべる。
このとき「とら」とか「しか」とか
動物の名前にならないように注意しなくてはならない。
そして硬貨を使わず無地のコップを使う。
参加者全員がそのコップに息を入れて
中央に置き人差し指を添える、という方法だ。
マスター(?)のAが
「コックリさん、コックリさん、
いらっしゃいましたら"はい"と返事をしてください」
と定番の台詞を口にした。
するとコップが"はい"の所へ移動する。
そしてAが
「○○(俺の名)の好きな女の子のは誰ですか?」
と訊く。
「なんだよ~変なこと訊くな!」
と俺は恥ずかしげに呟いた。
だが、コックリさんは女の子の名前ではなく
「さ」「む」「い」と繰り返す。
「なんだよこれ!」
「・・・気持ち悪いな」
何か嫌な空気が流れはじめる。
そのうち肩が重く、
軽い頭痛がしはじめた。
俺は
「もうやめよう!」
と思わず叫んだ。
皆もそれに頷く。
だが、コックリさんは帰ってくれない。
最後は強引に止めてしまった。
Aは
「俺ん家が呪われたらどうすんだよ~」
と半泣きになったが、Bが
「ちゃんとコップを割って紙を燃やしとけば大丈夫」
とはき捨てるように言い
皆逃げ出すようにその場を去った。
その三日後だった、
その家の側の海岸に
女性の水死体が見つかったのは・・
冬の海で寒かったのだろう・・
幸いにして
俺を含めた全員に祟りと思われる現象は起きなかったが。

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