不思議で怖い話

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喋れない男の子

2018/11/07

小学校二年の時、男の子が転校してきた。
名前は『まこっちゃん(仮名)』。
精神に障害がある男の子で満足に喋れなかった。
体は大きくて、
当時はなかなか見なかった赤い髪の毛をしていた。
まこっちゃんは授業中でもなんでも暴れた。
いつも女の子が髪をひっぱられたりして
泣かされてた記憶がある。
そしてまこっちゃんの周りには誰も近寄らなくなった。
秋の運動会で
まこっちゃんと二人三脚をやらされることになった。
本当に嫌だったけど一緒に練習した。
まこっちゃんは本当に体が強くて、
俺はいつも引きずられた。
俺はいつもまこっちゃんに怒った。
いたいよバカ!!とか悪口を言いまくった。
何日かそんな日を過ごすと
不思議とまこっちゃんと意思疎通ができるようになってた。
それから仲良くなったわけじゃないけれど、
まこっちゃんが粗相したりすると一緒に家に連れて帰ったりした。
まこっちゃんが
『あっちに行きたい』
とか、
『あれがしたい、これがしたい』
ってのが、不思議とわかるようになってた。
ある日まこっちゃんを家に送っていくと、
まこっちゃんのお母さんに家の中に招かれた。
おいしいケーキをもらってお茶を飲んだと思う。
まこっちゃんのお母さんが突然俺にこんなことを言った。
「あなたにはウチのホシの言葉が分かるのね※♪~¥¥」
後半は何を言ってるのかわからなかった。
パピプペポみたいな感じに聞こえたけれど、
今となってはよくわからないし、
それ以来お母さんとは会っていない。
2年の終わりに、まこっちゃんは転校することになった。
最後の日もまこっちゃんを家に送っていった。
玄関先でキリっとした表情のまこっちゃんが別れ際に、
「ありがとう、またどこかで会えたらいいね」
って言ったと思う。
家に帰って、
あ、まこっちゃん普通に喋れるんじゃんって俺は気づいた。
今思えばなんか怖いw

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