不思議で怖い話

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父親を気遣う母の霊

2018/07/14

私の母親は今から9年前、肝臓癌を患って病院のベットで亡くなりました。
その後のことですが、しばらくの間不思議なことがしばしばありました。
一番多くあったのは廊下がミシミシと鳴る現象です。ラップ現象というのがありますが、ピシッとかミシッとか床や天井で音がする現象ですが、そのころに良く聞こえていた音は少し違っていて、人が板の間を歩くと出るような音が連続して、しかもその音が近づいて来たり、遠のいて行ったり、本当に誰かが歩いてうろうろしている感じで音がしていました。家には私と父親しかおらず、しかも、父親は目の前に座っているのに、なぜかトイレの方から音が近づき、私の後ろにある台所までやって来て止まるのです。
しかし、私がなんだろうと思って振り向いても、当たり前ですが誰もいませんでした。
ただ、母親がまだ残っていて、家をうろうろしているんだろうとなんとなく思っていたので、大して怖いとは思っていませんでした。といっても、こちらからその音の止まったところに向かって話しかけたりはしませんでしたが。
その当時は夢でも良く母親が出てきましたが、基本ただ黙って座っているだけでしたので、どういう意味があるのかないのか、廊下を歩くそれと関係があるのか無いのか、単に懐かしむ想いが夢になっただけなのか、夢に関しては理由が分かりませんが、ただ言えるのは廊下を歩く音がしなくなったころ、夢にも現れなくなったという事実だけです。
それから、今思い出したのですが、そのころもう一つ不思議な夢を見ました。詳しいことは忘れましたが、電話がかかってきて、母親が私に電話に出てと言って来たので、電話に出るのですが何も声がしません。
不思議に思って「もしもし」と言うのですが、音自体が受話器を通して聞こえてこないのです。この電話はなんだろうと思っていたら誰かが尋ねてきました。
玄関に出ると、知らない男性がなぜか飴玉をしゃぶりながら、家の奥のほうを指差して「ナマメミを食べんといけん。ナマメミを食べんといけん。」と繰り返していました。
私はナマメミってなんだろうと思い何回も聞き返すのですが、それしか言わず、そのまま目を覚ましてしまいました。私はその夢の意味が分からず、不思議な夢を見たと父親に話すと、父はハッとして、家の奥に、作ったジャガイモとか玉ねぎとかを保管している暗所があるのですが、そこにある玉ねぎのことではないかと言っていました。
そして、最後にもっと不思議なことがありました。それは、父親が仏壇に向かって座り、拝んでいたときのことなのですが、その仏壇の右脇にある遺影の下に白い影が現れ、父親をジッと見ていたのです。
その姿は上半身だけで足はぼやけて見えない純和風の幽霊でしたが、私はなぜかその幽霊は母親だと思い怖いとは思いませんでした。
このような不思議なことは49日を過ぎたころから無くなりましたが、父親を心配して出てきたのだろうと今は思っています。

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