不思議で怖い話

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山奥の人の声

2023/07/26

俺は霊体験も無いが、ただ一つ不思議な話を親父から聞いた。
親父は真面目で嘘をつく様な人間ではない。

毎朝、山仕事で家の近くにある山に行くのが日課になっており、その日も山で作業をしていた。
人の声が聞こえるから、声のする方に向かったが、声のする方との距離は縮まらず姿形は全く見えないが、聞こえる声は、
“今日は三人の客が来るから大急ぎで支度をしなきゃならない”
と言っている。

一体何事なのかと訝しんでドンドン山奥に入っていくと、突然声は聞こえなくなり辺りはシーンと静まり返り、今いる所が何処か全く分からない。

ふと、川の流れる音が聞こえ、その方向に進んでいくと、小川の向こう岸に蛇・蛙・鼠・鳥など色々な動物の屍骸が、三つこんもりとした山の形に積まれている光景が現れた。
それを見た親父はどこをどう走ったか、もう無我夢中で駆け、蒼白の顔をして家に辿り着いた。
それ以来、親父はその光景を見た山に入ろうとはしなかったんだ。

>>
怖い
山中の声って怖いな

子供のころ読んだ昔話
ある猟師が山に入った。
猪を待って身を潜めていると、目の前に一匹の蜘蛛がいた。
そこへ蛙がやってきて蜘蛛を食べた。
蛙は跳ねていった。
そこへ蛇がやってきて蛙を呑んだ。
蛇は這っていった。
すると、どこからか大きな猪がやってきて蛇を喰った。
猟師はしめたと思い、猪に鉄砲の狙いを定めた。
しかし、ここでふと考えた。
「蜘蛛は蛙に喰われ、蛙は蛇に喰われ、蛇は猪に喰われた。
その猪を撃ったら、俺はどうなるんだろう。」
気味が悪くなった猟師は鉄砲を下ろした。
そのとき、山中に響きわたるような大きな声がした。
「撃たなくてよかったな!」

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