不思議で怖い話

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人間の目玉のソテー

2020/04/05

もう20年以上前だけど、小学校で戦争体験を発表する授業があった。
じいちゃんばあちゃんとか、身近なお年寄りに聞いた話をクラスの皆に披露するヤツ。
その時にある男の子がした話が、いまだに頭にこびりついて離れない。
その子のおじいさんはコックだったそうで、
(いつどこでどんな状況だったのかは、残念ながら私の記憶に残っていないが)
戦時中のある時、異国の地で外国人をもてなす料理を作らなければならなくなった。
しかし食材がない。肉も魚も食べ尽くしてしまっていた。
困っていると、餓死や戦死した人間の肉をこっそり使うよう指示された。
ある程度コース仕立てにしなければならないので、いろんな部位を使った。
目玉をどう調理しようか悩んだ末に、バターソテーにした。
目玉ソテーは外人に好評で、コックだったおじいさんは上司に褒められたそうだ。
もちろん、食事が人肉だったことを食べた人達は知らない。
コックも(多分軍人だと思われる)依頼者も、味見はさすがに出来なかったらしい。
目玉のソテーは、子供だった私の心に強烈に残った。
ソテーにすれば、それは人間の目玉だとは気付かれないモノになるのだろうか?
食感は硬いのか軟らかいのか?
魚の目玉のような芯はないのか?
そもそも死人の目玉の鮮度は?
いや、死肉だってどこで調達・保管してたのか?
話の細部を覚えていないし、男の子の話がそんなに詳細だった記憶もない。
でも、フライパンで料理をしていると、時々この話を思い出してしまう。
蓋を開けると、そこにたくさんの目玉が湯気を立てているようで怖い。
どんな味がするのか、ちょっと食べてみたいと思う自分にも。

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