不思議で怖い話

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時空のおっさん

2019/07/17

20年近く前の話になります。
当時、私は小学4年生でした。
近所にすり鉢状の滑り台がある公園があり、
それはとても変っているので小学生には大人気で、
学校終わってすぐ行かないと、取り合いや順番待ち、
横暴なジャイアン的上級生の圧政など、面倒なことが増えます。
なのでその日も学校が終わったら、
親友のT君とその公園で会う約束をして、走って帰りました。
家に帰るとランドセルを放り投げ、
自転車に乗り猛烈に漕ぎました。
最初は何も考えてなかったのですが、
何か変だと思い停まったのです。
すると、さっき渡ったはずの信号が、遠くの方にみえました。
というより、今自分が停まってる所はさっき通った所なんです。
どこから同じ道だったのかわかりません。
ただ、その公園へは毎日のように行ってたので、
道を間違えるはずもなく、景色も覚えています。
なのに、
『はい、今からさっき通ったとこ』
という瞬間がわかりませんでした。
いつのまにか同じ道だったのです。
そして、おかしいのが、全く人気がないのです。
何の変哲もない住宅街ですが、いつもなら立ち話する主婦、
道路で遊ぶ子供、大きい道に抜ける車、
なにかしら人の動きがある道です。
それが全くない。
家の中は見えませんが、
家自体に人の気配がないのは、子供ながらに感じました。
騒音も全くありませんでした。
とにかく、数百メートル先の信号まで行くことにしました。
でも、漕いでも漕いでも何故か近づけないのです。
はっきりとは見えませんが、信号がだいぶ先に固定されていて、
信号のちょっと手前の風景だけが流れている感覚。
どんだけ漕いでも着かないので遂に疲れ果て、漕ぐのを止めました。
そしてだんだん心細くなって、泣き出したのです。
わんわん泣いていると先の角から、
年の頃は40ぐらいのおっちゃんが歩いてきたのです。
今思うと、携帯電話で話しながら歩いてきました。
(当時は携帯電話はなく、トランシーバーだと思った)
そして泣いてる私を見つけると、
「いた、いたわ」
と言い近づいてきて、
「よしよし、怖かったな、お家に帰ろうな」
と言い、頭をなでられた瞬間、後ろから車が。
いつの間にか騒音もいつも通り。
なんかよくわからん内に、何もかも元に戻ってました。

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