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小さいころ祖父が病院で死んだ

2019/06/25

小さいころ祖父が病院で死んだ。
両親と駆けつけたときはもう霊安室だった。
両親はじめ親戚みんなばたばたする中、
どんな拍子かオレだけ霊安室に残されることになった。
「線香は絶対切らさんようにね」
と念を押されて、
オレは素直に線香をじっと見続けていた。
どれぐらい経ったろうか、
ふと祖父の方に目をやると、
ベッドからなぜか手が出ていたんだ。
オレは子供心に
「こりゃいけん。ベッドの中に戻してあげないと」
と思って、
祖父の手をベッドの布団の中に戻そうと近づいていった。
そしてまさに祖父の手に触ろうとした瞬間、
ピクッッと祖父の手が動いて布団の中に戻った。
オレはビックリして声も出なかった。
それからしばらくして
両親やら親戚やらが戻ってきた。
「偉かったねー。一人で留守番できたねー」
とかおばさんやらが言ってたが、
その中の一人が、
「お、線香の灰が折れんで
蚊取り線香のように丸まっちょる。
これって仏さんが喜んだときになるっちゅうんよ。
私しゃ初めてみたわぁ。
坊がよう仏さん守っとったからじゃろう」
と言ってオレの頭をなでてくれた。
オレはその時、たぶんニカッと笑ったと思う。

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