不思議で怖い話

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藩主と家臣

2019/06/05

高校3年の頃、古典担当でじいさんの先生がいた。
学校の授業なんかちゃんと聞かなかったし、古典も嫌いなんだが、
そのじいさん先生の授業だけはなぜかちゃんと聞いてた。
妙な親近感あり。
自分でも、なんかよくわからんけど話聞いてるな~俺、と不思議で。
成績はおぼつかないけど、ちゃんと聞かないといかんな、的な。
ある日、授業中に、じいさん先生が突然座って押し黙った。
う~ん、みたいな感じでうなってたらしく、それで女子が気づいて、
「○○先生、体調悪そうだよ!どうしよう」
って言い出してざわめいた。
俺、なんでかわからんけど、一番後ろの席から教卓に急いで行って、
じいさん先生をおんぶして、保健室まで連れて行った。
4階の教室から1階の保健室までの距離を、
具合悪い人間を背負うのはかなりつらかったはずなんだけど、
必死になってたのだけは覚えてる。
その後、すぐ救急車が来て事なきを得たので、
俺はちょっとしたヒーローになった。
結局、じいさん先生は心臓の調子が悪かったようで、しばらく休んだ。
後日、卒業前の最後の授業だけ出て来て、俺に
「こないだはありがとう、なんだか初めて会った気がしないね、君は」
と。
俺もなんかそんな気がしていたけど、たしかヘラヘラ笑ってたと思う。
話は少し逸れるけど。
俺の家は代々、とある藩主のNo1側近。
家臣を300年やっていた家系。
俺はそこの長男系譜の直系なので、世が世であれば側近をしていたらしい。
まあそんな昔の話は気にする事無く、生活していたわけだけど。
それで、後からわかった話なんだが。
そのじいさん先生は藩主の直系で、世が世であれば藩主だったと。
つうことは、世が世であれば、
俺はじいさん先生の世話をしているはずってことだ。

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