不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

電信柱の妖精

2019/04/28

小学生の頃、近所に杖をついたホームレス風情のおばあさんがいた。
いつも近所をうろついていたが、
スーパーのベンチで弁当を買って食べているのを何度か見たので、金はあったらしい。
もしかしたらホームレスじゃなかったのかも。
そしてある日、そのスーパーのトイレに行ったら、そのおばあさんがいた。
三つある洗面台を順番に移動しながら髪を梳かしている。
洗面台と床にばらばらと落ちる抜け毛、酷い異臭。
幽霊のような佇まいにガクブルして、その日はそのまま逃げた。
そして後日、母と買い物をしに車に乗っていると、またそのおばあさんを見かけた。
足をさすりながら、バス停のベンチで休んでいるようだった。
そして、スーパーに着いて中に入ると、
なんとそのおばあさんが肉売場をうろついていた。
バス停からスーパーまで車で10分。
車の私達に歩きで追い付く訳がないし、
もしあそこからタクシーやバスを使ったとしても、
私達の方が早く着くのは明らか。
瞬間移動したとしか思えない。
その日の夜、私と母は今度は歩きで習い事から帰っていた。
すると、また前方におばあさん発見。
度々の奇怪な行動に母と二人でガクブルしたが、
しかし母はとんでもないことを言いだした。
「私、いつもあのおばあさんがどこへ帰るのか気になってたの。ちょっとつけてみない?」
って。
なんちゅー大人だと思ったが、面白かったので母と二人おばあさんの後を追った。
おばあさんは路地を曲がった所の電柱に近づいていって、抱きつきスリスリし始めた。
あまりのキモさに母を目を見合わせたが、次また目を向けるともうおばあさんはいなかった。
そこは一本道で曲がり角はない。
私と母の間では、あのおばあさんは電信柱の妖精ってことになってる。
それ以来見かけない。
気味悪かったけど、思い出すとちょっと楽しいwww

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 種落とし村〜掟は強制ハーレム〜
  • 女しかいない村に、男は俺1人だけ――大学生の佑太は恋人の千緒とドライブデートをしていたが、道に迷ってしまい‘カミカクシ峠’という集落で1泊することに。困っていた佑太たちは旅館を営...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • 怪談のシーハナ聞かせてよ。8
  • 神主でもあるお笑いタレント・狩野英孝が司会を務める怪談番組第8章。多彩な語り手たちの恐怖体験や怪談に加え、「怪談社」メンバーによる専門的な解説も収める。「このへんで本気で怪談...
  • 2018年 / 狩野英孝 高田のぞみ せきぐちあいみ

怖い作品

怖いキーワード