不思議で怖い話

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隙間の人形

2019/04/09

私が3歳前後の頃にかけての体験です。
一部ぼかした所はありますが、
基本的に脚色はしてません。
当時私の家では幼かった私と兄、両親が
ひとつの部屋で布団を並べて寝ていました。
そこは和室で寝るときに足を向ける側に隣室へと続く襖、
そして頭の側にはタンスがふたつ壁にくくりつけてありました。
ふたつのタンスの間には7~8cmほどの隙間があったのですが、
夜になるとそこから20cmほどの人形が出てくるのです。
人形は布団の周りをぐるぐると回っては時折寝ている私たちの
顔を覗き込むように枕元に近づいてきます。
ちなみに両方の足がくっついたタイプの人形なので
歩くというよりはピョコピョコと跳ぶ感じです。
しばらくそれを繰り返した後その人形は決まって
部屋の同じ場所で立ち止まりじっとしているのです。
やがてまた歩きだすとタンスの隙間に戻っていきます。
その人形は私にしか見えないようでした。
母を起こしてそこを指し示しても首を傾げていましたから。
ただ、私は一回きりでなく何度もそれをみています。
トイレに起きたときにすでに周りを歩いていたり、
いつもの場所に佇んでいたりすることもありました。
その後私たち一家は引っ越してしまい、
私はそれを見ることも二度とありませんでしたが、
今もその家には親戚筋の人間が住んでいます。
後のリフォームでタンスは取り払われていまいましたが、
ひょっとすると今も人形は歩いているのかも知れません。
「人形が佇む場所にはなにかがあったのか?」
それが今でも心に引っかかります。

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