不思議で怖い話

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お墓があるお寺で遊んでいた

2019/03/30

小学校1年生の頃、
よく自分ちのお墓があるお寺でひとりで遊んでいた。
池の鯉をみたり、
お寺に飼われてた猫のミケと遊ぶのが楽しかった。
じいちゃんのお墓にお参りして、
周りに生えてるタンポポを摘んでお供えしたりしてた。
ある日、いつものようにタンポポを摘んでいたら、
着物を着たおばあちゃんが声をかけて来た。
「泉さんとこの和子ちゃんでしょ?
しばらく見ないうちに大きくなって」
と、おばあちゃんは笑ってた。
おばあちゃんは
どこのお家のおばあちゃんかって聞くと、
「山口先生のとこのおばあちゃんよ」
と答えた。
山口先生は近所の小児科の先生で、
私も熱をだしたりするとその先生の所で診てもらってた。
「おばあちゃんね、迷子になっちゃたのよ。
お墓までは来れたのに、
先生のお家まで行く道がわからなくなって困ってたの」
大人でも迷子になるんだんね。
あっちの門を出て、まっすぐ行って、
車がたくさん通ってる道を左に曲がって、
またまっすぐ行くんだよ。
信号は渡っちゃだめだからね、
と教えてあげた。
おばあちゃんは
「どうもありがとう。
きちんと教えられて偉いわね。これはお礼」
と言って、明治ミルクキャラメルをくれた。
その夜風邪をひいたのか熱をだした。
夜の8時頃、山口先生が往診に来てくれて、
お尻に注射をうたれた。
偉いねって褒められた事を言いたくて、
昼間の事を話して、
先生のおばあちゃんからもらった明治ミルクキャラメルを見せた。
先生と母親はびっくりしたように顔を見合わせた。
私は多分そのまま眠ってしまったんだろう。
目が覚めたら朝になっていて、
熱もすっかりひいていた。
あとから知ったんだけど、
おばあちゃんは前の年になくなっていて、
事情があり分骨したんだそうだ。
キャラメルはおばあちゃんの大好物で、
入れ歯につかないように、
一粒をゆっくり時間をかけて噛まずになめてたんだって。

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