不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

今回は連れていくよ

2025/04/06

今はもう取り壊されたが、昔一軒家で家族と住んでいたときのこと
俺はもともと霊感の類いはないのだが、どうもガキの頃から風邪を引いて熱が出ると霊的な何者かに操られて、自分の部屋から廊下を歩いて真っ暗な居間を徘徊するということが度々起こった
そんなときは決まって不審な足音を聞いて起きてくる親に徘徊を止められて親の寝室で寝かしてもらっていた

ある時
その時も風邪で寝込んで熱を出した
皆が寝静まってる深夜に、何者かに呼ばれてるのが分かり、俺は目覚めて身体がひとりでに動き出す

直感的に居間に行くと帰ってこれなくなると思い、自由の効かない身体ながらも左手だけは何とか動くのがわかり、自分の部屋にあるテレビにしがみついて何とか部屋に留まろうとしていた

テレビのかどを力一杯掴んでいたのだが、左手以外の身体の機能はすべて居間へ向かうべく動き出している
結果、テレビは斜めに傾いて左手が外れてしまった

心臓はバクバクしてるし、身体は勝手に部屋のドアを開けて廊下へと歩きだすし、このまま居間に行ってしまうと死ぬんだと直感的に思ってた
そこから記憶がなくなり、気づいた時には両親がびっくりしたような顔をしながら真っ暗な居間で立ち尽くしてた俺を見ていた

こんな感覚的な話を親に伝えることもできず、熱があるから寝ぼけてたんだねとやり過ごされて両親の寝室でその日も寝た

しかし俺は見てしまっていたんだよ
廊下で記憶がなくなる直前に、居間のほうから手招きしているスクリームみたいな黒いユラユラしてる格好をした死神みたいな奴を

悪意ある笑顔を浮かべてその死神は言った

「この日を待ってた、今回は連れていくよ」

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 東京喰種トーキョーグール
  • 【雑誌掲載時の著者カラー原画を収録したリマスター版!】‘聞きたいんだ、お前の物語を。’熾烈を極める、〔CCG〕による、20区「隻眼の梟討伐戦」。「あんていく」へ急ぐカネキの前に、...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • ノロイ
  • 『呪怨』の一瀬隆重がプロデューサーを務めた異色ホラー。怪奇実話作家・小林雅文が呪いをテーマにしたドキュメンタリー映像を残したまま姿を消す。その映像には世にもおぞましい様々な恐...
  • 2005年 / 小林雅文 松本まりか 矢野加奈 堀光男 高樹マリア アンガールズ

怖い作品

怖いキーワード