不思議で怖い話

不思議で怖い話

本文の文字サイズ

熊さん

2019/01/14

高尾山に登ったときの話です。
高尾山に登るにはケーブルカーやリフトがありますが、まぁ僕は歩いて登ったわけです。
下山してくる人はすれ違うときに軽く挨拶をしてくれます。
まだ朝の八時頃でしたから下山者は少なく、半分ほど登っても1人しかすれ違いませんでした。
やがて中腹にある見晴台に到着し、五分程度休憩を取りました。
上の方から人が下りてきました。かなり急いでいました。
どうも様子がおかしい。なにか恐ろしい物でも見たような引きつった顔で、
一人でなにか叫びながら走り去っていきます。
「熊だ~熊が出たぞ~」
はぁ?熊なんて八王子にいるわけがありません。
わけのわからんヘンな奴はほっといて、さらに登山を続けました。
やがて頂上に到着。
平日だったからか先客はまだ一人しかいませんでした。
背の低い、見覚えのある顔。
レオナルド熊さんでした。
そう、さっきの変人は彼のことを言っていたのです。
そういえば最近あまりテレビに出ないけど、ヒマなのかな、
とか思いながらも、「どーもー」とか言って会釈をし、
「良い天気ですね」「どっからきたの」等等、2、3分よもやま話をしました。
それからしばらく熊さんにあの独特の訛りで解説してもらいながら(彼はとても詳しかった)
一緒に景色を眺めていましたが、
僕が缶ジュースを飲み干すほんの数秒のうちに熊さんはどこかへ居なくなってしまいました。
なんだか不思議な人でした。
うちに帰って、嫁に「レオナルド熊と会ったよ~」と自慢げに言うと、
嫁は怪訝そうな顔をしてこう言いました
「はぁ?何言ってんの?レオナルド熊なら先週死んだじゃん」

にほんブログ村 2ちゃんねるブログ 2ちゃんねる(オカルト・怖い話)へ

よろしければ応援お願いシマス

怖いコミック

  • 変な絵(コミック)
  • 【シリーズ累計120万部突破! 『変な家』の著者・雨穴の最高傑作を完全コミカライズ!】今野優太が保育園で描いた母の日のプレゼント用の絵。そこには、微笑む直美と優太、そして二人の住...
  • たちよみ

怖い映画作品

  • Another XX ダブルエックス 黒い追跡者
  • 女検死官・水木恭子が犯罪を暴くエロティック・サイコホラーシリーズ第2弾。ふたり組グループによるレイプ事件の調査に乗り出した恭子は、絵夢という少女が事件に関わっていることを突き...
  • 1997年 / 夏樹陽子 SHIHO つぐみ

怖い作品

怖いキーワード