不思議で怖い話

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階段とおっさん

2018/11/05

旅行に行ったとき、とある旅館に泊まった。
料理もうまくサービスも結構良かったので
ここは当たりだな、と思った。
いい気持ちで部屋のテレビを見ていたが、
ふとビールが飲みたくなって
フロントの横の自販機まで買いに行くことに。
しかし部屋から出ると横に急な階段があり、
階段の下に自販機が見えた。
「あれ?こんなとこに階段あったっけ?
まあフロントまで行かなくてすんでラッキー」
そう思い、階段を下りて自販機でビールを買った。
そこには座敷があり、障子の向こうから話し声がした。
部屋の前で隣のおっさんが、
そのビールはどこで買ったのか、
と尋ねてきたので答えると、彼も階段を下りた。
しかし部屋にはいるやいなや
「うわっ」
ガラガラドシャーン。
落ちた!と思いドアを開ける。
しかし、階段なんてどこにもなかった。
その辺を探してみたが勿論無い。
隣の部屋をノックしたがおっさんはいない。
従業員に聞いても階段なんて無かったという。
無論さっきのことを話しても信じてもらえなさそう・・・
気持ち悪かったが予定通り宿泊して帰った。
隣のおっさんは戻ってこなかった。
数年後、そんなことも忘れてその辺りに引っ越したときに
○○という旅館で改築中に
壁の中から中年男性の白骨死体が発見された、
何故建てられてから20年以上も経つ建物の中から
死後数年の骨が発見されたのか?
壁に掘ったような跡は無かったのに・・・
というような記事を地元の新聞で読んだ。
あの時の旅館の名前は忘れてしまったが、
確かめる勇気が私には無かった。

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